Bloombergが、Appleは米国でのApple Watchの輸入・販売禁止措置を回避するために、血液酸素濃度測定機能を省いた「Apple Watch Series 9」と「Apple Watch Ultra 2」を準備していると伝えています。
米国Masimo社が提出した書類によると、米国税関・国境取締局はAppleの設計変更は米国際貿易委員会による輸入禁止措置の範囲外であると判断しているとのことです。
Appleは特許紛争を回避するためにソフトウェアの回避策を開発し、先週この回避策を税関当局に提示していました。Appleは、設計が変更されたApple Watchには、問題となっている血液酸素濃度測定機能が確実に含まれていないと説明しているそうです。
米国国際貿易委員会は昨年10月、Apple Watchの血中酸素飽和度測定機能が米国Masimo社の特許を侵害しているとして、米国での輸入と販売を禁止する判断を下しました。
これが最終決定となる12月26日(火)を前に、Appleは米国でのApple Watchの販売を一時停止していましたが、ITCの決定を不服として上訴したAppleからの審理期間中の輸入禁止解除を求める緊急申し立てにより、米国連邦巡回区控訴裁判所が輸入禁止措置を一時停止する判断を下したことで、12月27日(水)にApple Watchの販売が再開されました。
米国連邦巡回区控訴裁判所は早ければ1月16日(火)にも、Appleからの控訴期間中の輸入禁止措置停止の申し立てに対する裁定を下すと見られており、長期の輸入禁止措置停止を勝ち取れなかった場合、Appleは米国でApple Watchの販売を継続するために血液酸素濃度測定機能を省く計画のようです。